仕事ではパソコンを使い、通勤時間や寝る前などちょっと時間ができるとすぐスマホを見たり…。
私たちの生活は、同じような近い場所を長時間凝視して目を酷使しがちですよね。
目は常に働いてくれていて、とっても疲れています。
常に緊張状態でいるので適度に休憩をあげないと疲労が蓄積してしまいます。
あなたの目の状態はどうですか?
たかが目の疲れでしょ〜と軽く考えていたらいけません。
しっかり目の疲れはとってあげないと体全体に症状が出てきます。
視力が落ちてきたり、目の痛み、頭痛や肩こり…など体調がよくなかったり、眉間にシワが寄って不機嫌そうに見えたりと印象の面でも影響が出ているかも!?
目から入ってくる情報量について
人は視覚、聴覚、触覚、臭覚、味覚の5感からたくさんの情報を得て生活しています。
その中でも目から入ってくる視覚情報量は5感全体の実に約90%を占めていると言われています。
文字や図形、色、明るさ、物、人、人の表情、環境、状況、動き…など一気に多くの情報を瞬時に伝えてくれる視覚に私たちはかなり頼っています。
視力が落ちてきたり、かすんできたりすると視覚的情報がぼやけてしまい本当に困りますよね。
最近ではパソコンやスマホの登場でさらに目に負担をかけています。
ずっと酷使して働き続けている目ですから、しっかり目の疲れを解消してあげましょう。
疲労を蓄積させてしまうと思わぬトラブルが起きてしまいます。
目の構造と働きについて
目はモノをよく見て、その情報を脳に伝える働きがあります。
モノをよく見るときに、目のどこがどのように働いているのかよく知りませんよね?
まず、目の構造とその働きについてカンタンにまとめておきます。
- 強膜:しろ目の部分で、眼球の一番外側にある外膜。主に外部からの衝撃や圧力などから眼球を守る役割。
- 毛様体:毛様体筋を伸縮させて水晶体の厚みを調整してピントを合わせる役割。
- 虹彩:目の茶色くみえる部分で、目に入ってくる光の量を調節する役割。カメラの絞りのような働きをする。
- 水晶体:入ってきた光を網膜にピント合わせをする役割。カメラのレンズのような働きをする。また紫外線から目を守っている。
- 角膜:くろ目の部分で、外からの光を集め取り入れる役割と、水晶体とともにピントを調整する役割がある。
- 硝子体:光を透過させたり、眼球の形の維持、外部からの刺激や圧力から眼球を守る役割がある。
- 脈絡膜:網膜などに栄養を運んだり、瞳孔以外からの余分な光を遮断する役割。
- 網膜:角膜や水晶体からピントの合った光を受け取り、それを電気信号に変換させ脳に送る役割。
- 視神経:脳に電気信号を送るケーブルのような役割。
…というように、それぞれの部分で役割を果たし連携しながら私達に『見える情報』を伝えてくれています。
目の疲れのメカニズム
目が疲れを感じる時って、目はどういう状態になっているのでしょうか。
目はモノをよく見るために、水晶体でピントを調節しています。
ピントを合わせるために毛様体筋という筋肉が水晶体を引っ張ったり緩めたりしています。
遠くのモノを見る時は、毛様体筋は緩まった状態で、水晶体が薄くなってピントを合わせています。
近くのモノを見る時は、毛様体筋は縮まり緊張した状態で、水晶体が膨らんでピントを合わせています。
毛様体筋が何らかの原因で緊張状態が続いて縮こまったまま、長時間同じ状態が続いてしまうと筋肉が疲労してしまいます。
この毛様体筋の疲労が目の疲れの大きな原因となっています。
目を疲れさせる原因
目の疲れの原因の多くは毛様体筋の疲労です。
毛様体筋を疲労させてしまう行動を、私たちはしているということです。
私たちのどんな行動が目を疲れさせているのでしょうか。
- 長時間のパソコンワークやスマホの使用
- 近視・遠視・乱視・老眼など目の状態の変化
- メガネやコンタクトの度数が合っていない
…などあげられます。
長時間近くのモノや同じ距離のモノを見続けていると、毛様体筋が緊張して固まった状態が続き疲労してしまいます。
パソコンやスマホなどの普及で長時間同じ距離のモノを凝視していることが多いですよね。遠くを見ることも少ないのではないでしょうか。
仕事ではパソコン、会社帰りの電車や家でもスマホを見て…と、だいたい50〜60cmくらいの距離のものを常に見ていることになります。
毛様体筋はいつも緊張しっぱなしな状態なのです。
また、近視、遠視、乱視、老眼など目の状態によっても目を疲れさせてしまいます。
目は常によく見ようとしますから、これらの症状のままでいると目は緊張状態で毛様体筋の疲労を助長させてしまいます。
メガネやコンタクトで視力矯正する必要があります。
視力矯正するメガネやコンタクトも度数がしっかり合っていないと毛様体筋を疲労させて目の疲れの原因となります。
度数が弱すぎても強すぎても良くないので、しっかり度数の合ったメガネやコンタクトをつくる必要があります。
目の疲れによる症状
目が疲れてくるとこんな症状があらわれます。
- 目の奥が痛い
- 目がショボショボする
- ピントが合わせにくい
- 目がかすむ
- 充血する
- 瞼が痙攣する
- 頭痛がする
- 肩こりがある
- 吐き気がする
あなたもこんな症状はありませんか?目が疲れているサインです。
片目の瞼だけが痙攣したり、目がショボショボしたりピントがなかなか合わなかったり。
目の奥が痛くなってきて頭痛になり、ヒドいときには吐き気まで起きることもあります。
目の疲れの症状って、結構キツいですよね。
また、目の疲れは印象に関わる表情にも影響を与えます。
- 眉間にシワ
- 目つきの悪さ
- 充血
- 瞼が下がる
よく見ようとして眉間にシワが寄って目つきも悪くなり、とっても機嫌が悪そうに見えたり、目がショボショボして瞼が下がりがちになっていつもやる気のない眠たそうな表情に見えてしまうことも…。
目が充血しているのもちょっと怖いし不健康に見えてしまいます。
あなたもこんな印象を周りに与えて損しているかも!?
絶対イヤですよね。目の疲れをしっかり解消して素敵なあなたらしい印象を守りましょう。
目の疲れを解消する7つの方法
目が疲れる状況は、目の状態や仕事環境など人によってそれぞれですが、大きい共通な原因としては目を酷使しているということです。
酷使しすぎる目を少しでもケアして、目の疲れを解消しておきたいですね。
体調や印象を悪くしてしまう目の疲れをカンタンに解消できる方法はないのでしょうか?
ここでは、目の疲れを解消するカンタンな7つの方法をご紹介します。
- 近視・遠視・乱視・老眼などの視力矯正をする
- メガネやコンタクトの度数をしっかり合わせる
- 休憩をとって目を休める
- 蒸しタオルや温アイマスクで目を温める
- 目薬をさす
- サプリを飲む
- 目の体操をする
…などです。詳しく紹介していきましょう。
近視・遠視・乱視・老眼などの視力矯正をする
あなたの目の状態をしっかり把握することが重要です。
視力が落ちてきたと感じたり、年齢により老眼の症状が出て来たりなど、目の状態も変わってきます。
見えにくくなったまま放置すると目に負担をかけてしまいます。
定期的に眼科を受診し、メガネなどの必要な視力矯正を行ってください。
メガネやコンタクトの度数をしっかり合わせる
メガネやコンタクトレンズを使用している人は、しっかり度数を合わせておかないと目に負担をかけてしまいます。
定期的に眼科を受診し、今のあなたにしっかり合った度数のものを使用しましょう。
休憩をとって目を休める
パソコンやスマホなど同じ距離を長時間見つめると、毛様体筋は緊張して縮みっぱなしになります。
その分、しっかり目を休ませることも習慣にしてみてください。
目安としては1時間に5〜10分でいいので目を休ませてあげましょう。
オフィスや家の窓から見える景色など遠くをボ〜っと眺めてみましょう。
遠くを見ると、毛様体筋が緩むので目の緊張がとれます。
パソコンワークだと集中してもの凄い長い時間が経ってしまってる事が多いですよね。
そんな時でも1〜2分ギュッと目を閉じるだけでも随分変わってきます。
蒸しタオルや温アイマスクで目を温める
電子レンジで火傷をしない程度の温度で塗れたタオルをチンしたものや、市販されている温アイマスクなどで目を温めてあげると、緊張していた目の周りの筋肉がほぐれ血行が良くなって目の疲れが和らぎます。
但し、目に炎症や充血がある場合は逆効果になるので避けてください。
目薬をさす
市販されている目薬は防腐剤が入っていたりして目に良くないと聞きます。
また、充血を治す目薬も血管収縮剤で眼球の血管を収縮させて血流を抑え赤みが引いたようにみせているだけなので意味がないようなのです。
本当は眼科の処方する目薬がベターです。
定期的に眼科に通えたらいいのですが、なかなかそうもいきませんよね。
やっぱり市販の目薬が手っ取り早いし便利です。
最近では、防腐剤のはいっていない市販のものも出てきています。
意識して防腐剤フリーのものを選ぶようにしましょう。
- パラベン
- ホウ酸
- 塩化ベンザルコニウム
- ソルビン酸カリウム
- クロロブタノール
などの成分は防腐剤の成分なので避けてください。
血管収縮剤の成分としては
- 塩酸テトラヒドロゾリン
- 塩酸ナファゾリン
- 塩酸フェニレフリン
などが有名です。成分表示をよくみて避けましょう。
そして、防腐剤や血管収縮剤のはいってないもので、目の疲れの症状にあった目薬を選ぶ様にしましょう。
- 血流を良くする:天然ビタミンE(酢酸d-a-トコフェロール) など
- 目の代謝を高める:タウリン、パンテノール、ビタミンB6 など
- ピント調整機能を回復する:ビタミンB12、ネオスチグミンメチル硫酸塩 など
- 毛様体筋の働きを助ける:ビタミンB12 など
- 充血を抑える:硫酸亜鉛水和物、イプシロン-アミノカプロン酸、グリチルリチン酸ニカリウム など
- ドライアイの解消:コンドロイチン酸ナトリウム、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム など
- 目に必要な栄養を補給:L-アスパラギン酸カリウム、酢酸d-α-トコフェロール、アミノエチルスルホン酸、ビタミンE、パントテン酸カルシウム など
…と色々と効果のある成分はありますので、あなたの気になる目の疲れに合ったものを試してみてください。
サプリを飲む
目の疲れに効果がある成分を含むサプリも色々市販されています。
- アントシアニン:目の疲れやかすみの改善
- ルテイン:紫外線など外部の有害な光から目を守る
- アスタキサンチン:ピント調節の改善
- DHA:網膜の機能を高める
- ビタミンB群:目の疲れやドライアイへの効果
- βカロテン:網膜や目の粘膜を守る
- メグスリノキ:目の疲れやかすみの改善
…などの成分を配合されているサプリを試してみてください。幾つかの成分が同時に配合されているものが多いです。
もちろん食事からこれらの栄養を摂れた方がいいです。あくまでもサブの栄養補給としてサプリを利用してください。
ちなみに食材としては
- アントシアニン:ビリベリー、ブルーベリー、ブドウ、イチゴ、黒豆 など
- ルテイン:パセリ、ケール、ホウレンソウ、ブロッコリー など
- アスタキサンチン:金目鯛、桜エビ、紅鮭、イクラ など
- DHA:サンマ、カツオ、アジ、アナゴ、ウナギ など
- ビタミンB群:ビタミンBやB12は玄米、豚肉、サバ。ビタミンB2は納豆、レバー、海苔。ビタミンB6は大豆、鮭、牛乳 など
- βカロテン:しそ、モロヘイヤ、ニンジン、パセリ など
- メグスリノキ(植物)
…など参考にして、少しでも目の疲れを解消できる栄養を摂ってみてください。
目の体操をする
簡単な目の体操で毛様体筋の緊張を和らげ血行を良くできます。
とてもカンタンで短時間でできるので、目の休憩を取るときにでもちょっとやってみてください。
- 目をギュッと固く閉じる
- 目をパッと大きく広げる
- 顔を動かさず目線だけを右に動かす
- 目を中心に戻し、目を閉じる
- 目を開けて、顔を動かさず目線だけを左に動かす
- 目を中心に戻し、目を閉じる
- 目を開けて、顔を動かさず目線だけを上に動かす
- 目を中心に戻し、目を閉じる
- 目を開けて、顔を動かさず目線だけを下に動かす
- 目を中心に戻し、目を閉じる
- 目を開き、両目を右回りに円を描くように一周させる
- 両目を左回りに円を描くように一周させる
これを繰り返して5分間ほど続けてみてください。目の疲れがとれてきます。
まとめ