足のむくみは、余分な水分が何らかの原因で足に滞っている状態です。
足がむくんでしまう原因は大きく2つに分けられます。
- 一時的なむくみ
- 病気からくるむくみ
詳しくは『足がむくんでツラい!足のむくみの原因って何?』にまとめていますので参考にしてください。
むくみが続き治まらない場合は、病気からくるむくみの可能性がありますので、軽く考えず病院で受診してください。命に関わるサインかもしれません。
まずはしっかり治療するのが先決です。病気からくるむくみであれば、その病気を治せばむくみもなくなります。
一時的なむくみは、生活習慣から起こるむくみが多いので、ちょっとしたケアで解消できます。
簡単で効果のある足のむくみ解消方法をご紹介します。ぜひ試して、むくみを解消しましょう。
一時的なむくみの原因
一時的な足のむくみの原因は
- 長時間立ちっぱなし
- 長時間座りっぱなし
- 水分の摂り過ぎ
- 塩分の摂り過ぎ
- 運動不足
- 加齢による足の筋肉の低下
- 睡眠不足
- 締め付けがちな下着の着用
- 高いヒールや締め付けるような靴が多い
などの生活習慣によって、足に余計な水分が滞ってむくんでいるのです。
詳しくは『足がむくんでツラい!足のむくみの原因って何?』にまとめていますので、そちらも参考にしてみてください。
逆にいえば、原因のこれらを止めれば足のむくみもなくなるということです。
- 長時間同じ体勢の立ちっぱなしや座りっぱなしを止める
- 水分と塩分を摂り過ぎない
- 足の筋肉を鍛えるため、しっかり運動する
- 質の良い睡眠をしっかりとる
- 体を締め付ける下着や靴は避ける
…そうなんです、これらは簡単なようで止められない場合が多いんです。
販売業やデスクワークの人は、ほとんど1日立ちっぱなしや座りっぱなしにならざるをえません。
また、最近の食生活では、多忙な人は特に外食やインスタント、レトルト食品に頼ってしまいがち。
このような外食やインスタント、レトルト食品は塩分が多いです。
体内の塩分濃度は決まっているので、塩分を多く摂ってしまうと必然的に水分も多く摂ってしまいます。
そして、運動不足や加齢による足の筋肉量の低下は、むくみの大半の原因といってもいいでしょう。
日常的に運動量が減ってしまうので、定期的な運動を心掛けることが大切です。
でも、わざわざ仕事終わりや休日に運動しようとはそうそうなりませんし続きません。
多忙な仕事にスマホやゲーム、SNSのやり取りなどによって睡眠時間が削られていますし、センスの出る靴などは大人の女性としては気を遣いたいですよね。
…とはいえ、むくみをそのままにしておくのは良くないです。
いったいどうすれば、むくみは改善できるのでしょうか。
むくみを解消するには、どうしたらいいの?
一時的なむくみを解消するには、どんな方法があるのでしょうか。
- 入浴時に湯船につかって体をよく温める
- 長時間同じ体勢をとらないよう適度に体を動かす
- マッサージで血液やリンパの流れを良くする
- 運動をして筋肉を鍛える
- 食べ物でむくみを解消する栄養素を摂る
- サプリメントでむくみを解消する栄養素を補う
- 漢方でむくみを解消する
- 質の良い睡眠をとる
などあげられます。
入浴時にしっかり湯船につかり体を温めましょう!
シャワーだけで済ませる人も多いでしょうが、いつもの入浴にほんの5〜15分ほどの時間をとればいいだけです。
湯船につかって体を温め血行を良くしましょう。乾燥肌にも良いですし、リラックス効果もあるので、是非習慣にして頂きたいです。
適度な運動も大げさに考えなくても大丈夫です。
いつもエレベーターやエスカレーターを使っているけど、階段を歩いてみるとか、毎日の通勤でも足をいつもよりあげて歩いてみるとか、電車でも足先やかかとを少し上げ下げしてみるとかでも変わってきます。
ちょっとした工夫でいいのです。
ウォーキングが習慣化できればもっといいですね。激しい運動というより、あなたのペースで足全体を丁寧に使って歩く方が良いのです。短時間でもいいので、是非試してみてください。
質の良い睡眠をとることも習慣化してみてください。
睡眠中に体は色々な働きをしてくれています。その邪魔をしないようにしましょう。
良い香りのするアロマやお洒落な間接照明、お好きなゆったりした音楽などで睡眠の時間を楽しく工夫するのもいいですね。
しっかり睡眠をとると、むくみの他にもお肌の調子も良くなってきます。
その他の足のむくみを改善する方法を、
- 足のむくみをとる簡単なエクササイズ
- リンパの流れを良くするマッサージ
- むくみを解消する食べ物
- むくみを解消するサプリメントの成分
- むくみを解消する漢方
というようにまとめて、次項で簡単にお話していきます。
足のむくみをとる簡単なエクササイズ
足の筋肉が低下しポンプとしての働きが弱り、血液やリンパ液を心臓に送り帰せなくなって足に滞っています。
足の筋肉を動かしてあげることでポンプの働きを促し、血液やリンパ液を心臓に送り帰してあげましょう。
とっても簡単なエクササイズをするだけで、かなり足のむくみが改善されてきます。
わかりやすい動画がありますので、参考にしてください。
これなら仕事中でも簡単にできますし、夕方などにむくみを感じてきたらやってみてください。
リンパの流れを良くするマッサージ
リンパが流れにくくなって老廃物などが足に滞っていることが、むくみの原因になります。
リンパをマッサージして滞っている流れを良くしてあげましょう。
こちらもわかりやすい動画がありますので、参考にしてください。入浴後など効果的です。
むくみを解消する食べ物
食事から摂れるむくみを解消してくれる栄養素は、
- カリウム
- クエン酸
- ビタミンE
- タンパク質
- ビタミンB1
- ビタミンB6
- サポニン
- ポリフェノール
などが代表的なものといわれています。
これらの栄養素は、むくみにどういう働きをして、どういう食材に多く含まれているのでしょうか。
簡単にまとめてみたので、むくみを解消する食品を知って食生活に組み込み、むくみとおさらばしましょう!
カリウム
カリウムは最もむくみに効果的であるといわれています。
血液などの浸透圧を維持し、体内水分量を一定に保つ働きをします。
利尿作用があるので、余分な水分と一緒に摂り過ぎた塩分を排出します。また、筋肉の働きを良くする働きもあります。
カリウムを多く含む食べ物
野菜類 | パセリ、アボガド、ほうれん草、にんにく など |
肉類 | ビーフジャーキー、生ハム など |
魚介類 | 煮干し、するめ、かつお節、あじ、あゆ など |
海藻類 | 昆布、ワカメ、とろろ昆布、ひじき、あおさ、海苔 など |
イモ類 | 里芋、サツマイモ など |
豆類 | 大豆、きな粉、小豆、エンドウ豆、納豆、アーモンド など |
果物類 | バナナ、キウイ、プルーン など |
クエン酸
クエン酸は新陳代謝を良くしてくれる働きがあるといわれています。
血液をサラサラにして血流が良くするので、むくみの解消に効果があります。
クエン酸を多く含む食べ物
野菜類 | トマト など |
果物類 | レモン、グレープフルーツ、パイナップル など |
その他 | 梅干し、ローズヒップティー、お酢 など |
ビタミンE
ビタミンEは、抗酸化作用があり血流を良くする働きがあります。
また、筋肉の働きを良くするので、むくみの解消に効果があります。
ビタミンEを多く含む食べ物
野菜類 | アボガド、カボチャ、モロヘイヤ、ほうれん草 など |
魚介類 | アンコウの肝、すじこ、キャビア、いくら、イカ など |
豆類 | アーモンド、ピーナッツ など |
果物類 | プルーン など |
タンパク質
タンパク質は血管から水分を出し入れして血液濃度を調整する働きをします。
タンパク質が不足すると、その調節がうまくできなくなり、血管内の浸透圧が下がり、血管から水分が漏れ出て、むくみの原因になります。
また、タンパク質は筋肉量を保つ働きもあります。
タンパク質を多く含む食べ物
豆類 | 大豆、きな粉 など |
魚介類 | ふかひれ、するめ、鰹節、煮干し、いくら など |
肉類 | ビーフジャーキー、生ハム など |
海藻類 | 海苔、あおさ など |
ビタミンB1
ビタミンB1は糖質の分解や新陳代謝を活発にする働きがあります。
血液をサラサラにして血流を良くするので、むくみの解消に効果があります。
ビタミンB1を多く含む食べ物
肉類 | 豚ヒレ肉、生ハム、豚もも肉 など |
魚介類 | ウナギ、かつお節、たらこ など |
海藻類 | のり、昆布 など |
豆類 | 大豆、きな粉 など |
ビタミンB6
ビタミンB6はタンパク質の分解や新陳代謝を活発にする働きがあります。
血液をサラサラにして血流を良くするので、むくみの解消に効果があります。
また、ホルモンのバランスを整えてくれるので、月経前のむくみも改善します。
ビタミンB6を多く含む食べ物
野菜類 | にんにく など |
肉類 | レバー、鶏肉 など |
魚介類 | まぐろ、かつお、いわし、さけ など |
豆類 | 大豆 など |
果物類 | バナナ など |
サポニン
サポニンは利尿作用があります。
体内の水分量を調整し、余分な水分を排出してくれます。
また、血行を良くする働きもあるので、むくみに効果があります。
サポニンを多く含む食べ物
野菜類 | スイカ、キュウリ、トウガン、ごぼう、高麗人参、田七人参 など |
豆類 | 大豆 など |
ポリフェノール
ポリフェノールは抗酸化作用があります。
血行を良くし血液をサラサラにしてくれるので、むくみの解消に効果があります。
ポリフェノールを多く含む食べ物
野菜類 | ナス など |
豆類 | 大豆、黒豆、小豆 など |
果物類 | ブルーベリー、ぶどう、すもも、いちご など |
その他 | 赤ワイン、緑茶、コーヒー、紅茶、ココア、カカオ、ゴマ など |
ちょっとした置き換えでむくみはとれる
むくみを解消する食品は色々あります。
意識して摂るように心掛けましょう。ちょっとした置き換えからでも良いと思います。
- よく水を飲んでいたけど、そのうちの数杯をココアやコーヒーにしてみる。
- お味噌汁はワカメをたっぷり入れてみる。
- サラダの具はアボガドやキュウリ、トマトなどむくみに良いものを選んでみる。
- おやつなどの間食は、アーモンドやチョコにする。
- お酒は焼酎系が好きだけど、その内の数杯をワインにして、ワインに合うおつまみに生ハムなんて食べてみる。
- 食後のデザートはフルーツにして、バナナやキウイ、いちごなど季節に合った果物を摂り入れてみる。
…など、むくみを解消する食品を知っていれば、あなたの食生活で頑張らないでも置き換えられる部分があると思います。
まずは、そういう部分の見直しから始めましょう!
むくみを解消するサプリメントの成分
むくみを解消する食品をご紹介しましたが、なかなか意識して摂るのが難しいことも多いのは事実です。
でも、諦めないでください。食事でなるべく摂るように心掛けるのが大前提ですが、足りない部分はサプリメントで補えます。
それでは、サプリメントを選ぶ時、どのような効果のある成分を選べばいいのでしょうか。
むくみに効果があるといわれているサプリメントの成分は、
- カリウム
- シトルリン
- メリロート
- γ-トコフェロール
- ポリフェノール
などがあります。
それぞれむくみにどういう効果があるのか簡単にまとめてみます。
カリウム
ミネラルの一種であるカリウムは、利尿作用があり、余分な水分と一緒に摂り過ぎた塩分を排出します。
また、筋肉の働きを良くする働きもあります。
シトルリン
アミノ酸であるシトルリンは、利尿作用があり、余分な水分を排出します。
また、血行を良くする働きがあります。
メリロート
マメ科の植物のメリロートは、静脈やリンパの流れを良くし、余分な水分や老廃物を排出します。
γ-トコフェロール
ビタミンEの一種のγ-トコフェロールは、抗酸化作用と利尿作用があり、余分な塩分を排出します。
ポリフェノール
植物成分であるポリフェノールは抗酸化作用があり、血行を良くし血液をサラサラにして冷えやむくみを解消してくれます。
これらの成分が入っているサプリメントを選んで試してみてください。
でも、何度もいいますが、やはり食事から摂るのが一番なのです。
サプリメントはあくまでも補助食品です。
サプリメントだけに頼るのは間違いなので、そこだけは注意しましょうね!
むくみを解消する漢方
漢方とサプリメントの違いは何?と思われた人もいらっしゃるでしょう。
漢方は、植物や貝類、鉱物などの天然素材をかけ合わせた「生薬」に分類されます。
サプリメントは、体に必要な栄養成分を含む「健康補助食品」に分類されます。
最近ではドラッグストアでも漢方を扱っていますので、知識的にも金額的にもずいぶんハードルが低くなってきました。
むくみを解消する漢方には、どういったものがあるのでしょうか。今回はドラッグストアで買えるものをご紹介します。
- 五苓散(ごれいさん)
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
- 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
- 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
- 猪苓湯(ちょれいとう)
などが代表的なものです。
五苓散(ごれいさん)
五苓散は利尿作用があります。水分は摂っているのに、トイレの回数が少ない人に効果的です。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
当帰芍薬散は、血行を良くし体を温め、貧血を改善する働きをします。貧血や冷え性からくるむくみに効果的です。
防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
防已黄耆湯は、余分な水分を排出し水分循環を改善する働きがあります。色白で太り気味、汗をかきやすく疲れやすい人に効果的です。
牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
牛車腎気丸は利尿作用があり、血行を良くし体を温める働きがあります。体力の低下、冷え性、トイレの回数が少ない人に効果的です。
猪苓湯(ちょれいとう)
猪苓湯は利尿作用があります。水分は摂っているのに、トイレの回数が少ない人に効果的です。
どれも読み方が難しいですね(笑)
漢方はいくつもの生薬をかけ合わせて作られているので、幾つかの症状に効果があります。
むくみを改善するだけではなく、同時にあなたの抱えている問題の体質さえも改善できる可能性があります。
購入する際は、薬剤師さんに相談して自分の体質やむくみに合ったものを選びましょう。
まとめ