スキンケア商品は、購入者である女性のニーズに応えるメーカーの開発努力もあり、常に進化しドンドン多様化しています。
一昔前は化粧水と乳液をつけて終わりでしたが、美容液やクリームが登場し、また一方で手間を省くオールインワン化したものも出てきました。
色々なシチュエーションに合わせて便利に選べる選択肢が増えたと同時に、一体どういうモノを使えばいいのか迷ってしまう状況になっています。
中にはあまり効果のない商品もありますし、選ぶ側の私達がしっかり吟味して判断しないといけません。
キレイな肌を維持するために必要なスキンケアの役割や考え方についてと、効果のある正しい順番についてご紹介します。
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身体の外側からのスキンケアについて
キレイな肌でいるためにできるケアは、大きく分けて2種類の方法があります。
- 身体の内側からのケア
- 身体の外側からのケア
どちらも必要なケアなのですが、もっとも重要なのは身体の内側からのケアです。
身体の外側からのケアは、内側からのケアのサポートだといっても過言ではありません。
身体の内側の環境が健全に整っていないと、いくら身体の外側から一生懸命ケアしても何の意味もないのです。
本気でキレイな肌を目指しているのであれば、まずは身体の内側からのケアを見直すことです。
詳しくは『キレイな肌を維持したいなら!身体の内側からケアする5つの方法!』でまとめていますので、そちらを参考にしてください。
だからといって、身体の外側からのケアは無意味なのかというと、そうではありません。
ただ、スキンケア化粧品で何とかなると思っていると、それは間違いだということです。
次の図を見てください。これは人の肌の断面図です。
スキンケア化粧品が浸透するのは角質層までです。
肌のハリや潤いなどを司っているのは真皮なのですが、その真皮まではスキンケア化粧品は浸透しません。
なので、スキンケア化粧品では根本的なお肌のケアはできないのです。
それでは、スキンケア化粧品は何のために使っているのかというと『角質層を健康に維持する』ためです。
実は角質層はもの凄く重要な役割を担っています。
肌の一番外側にある角質層は、ウイルスや紫外線など外部の刺激を体内に入れないようブロックしたり、体内の水分が蒸発して乾燥しないように保湿するなどバリア機能の働きをします。
身体に備わっているこの角質層のバリア機能が正常に働けば、健康にキレイな肌を保つことができるのです。
角質層のバリア機能について
では角質層のバリア機能とはどういう仕組みになっているのでしょうか。
バリア機能は肌に備わっている「皮脂膜」「細胞間脂質(セラミド)」「天然保湿因子(NMF)」という3大保湿因子によって維持されています。
皮脂膜は、角質層を覆うようにある皮脂の膜です。
「天然のクリーム」ともいわれ、肌を外部刺激から守り、さらに水分の蒸発を防ぐ働きがあります。
細胞間脂質(セラミド)は、角質層の細胞と細胞の隙間を埋めている脂質です。
細胞間脂質の成分であるセラミドなどが角質細胞の隙間をしっかり埋めてつないでいます。
この隙間のない細胞間脂質(セラミド)によって外部刺激や紫外線をシャットアウトしてくれ、水分をつなぎ止めて逃がしません。
天然保湿因子(NMF)は、角質細胞内にある成分で、角質層の水分を守る働きがあります。
この3大保湿因子の働きによってバリア機能がしっかりと働き、肌が健やかに保たれているのです。
ということは、この3大保湿因子をサポートしてあげればいいワケです。
どうやってバリア機能をサポートするの?
まず大前提として、細胞間脂質(セラミド)が充分にないと角質層のバリア機能は働けません。
肌ケアの基本は保湿だといわれる要因はここで、肌がしっかり潤っている状態を常に保つ必要があります。
そのためには細胞間脂質の成分であるセラミドや天然保湿因子(NMF)などの保湿成分をしっかり補給してあげる必要があります。
また肌が乾燥しがちな人は、水分の蒸発を防ぐ皮脂膜が不足していますので、油分を補給してあげないといけません。
それと、酸化反応を予防することも重要です。
細胞を維持するには酸素が必要なのですが、その一部が活性酸素に変化します。
この活性酸素は細菌やウイルスなどから肌を守る働きもありますが、増えすぎてしまうと正常に働いている細胞やDNAを攻撃してダメージを与えてシミやシワの原因になるのです。
しかも、紫外線を浴びても活性酸素が増えてしまいますので、活性酸素の発生を抑える抗酸化も必要になってきます。
簡単にまとめると、角質層のバリア機能をサポートするために必要なケアは「保湿」と「抗酸化」です。
スキンケアの流れと役割
これまでの内容を踏まえて、スキンケアの流れと役割を考えていきましょう。
スキンケアの方法にはの6つのステップがあり、簡単に役割をまとめると、
- クレンジング…油性のメイク汚れをしっかり落とし、肌を清潔にする
- 洗顔…ホコリや排気ガス、皮脂や古い角質(垢)などの水性の汚れをしっかり落とし、肌を清潔にする
- 化粧水…洗顔後の乾燥しやすい肌を整えたり、後に使用する化粧品のなじみを良くする
- 美容液…配合されている保湿や美容成分を角質層に届ける
- 乳液・クリーム…肌の油分を補い、肌を保護する
- UVケア(紫外線対策)…紫外線を防ぐ
となります。
スキンケアの流れは、朝と夜で若干変わりますが、次の通りです。
肌の汚れをキレイに取り除き、水性の化粧品から順に重ねていきます。
油性の化粧品を先につけると水性の化粧品の浸透をはじいて邪魔をするので順番には気を付けましょう。
スキンケア化粧品も日々進化し多様化していますので、選ぶ時に迷ってしまったら、次の事を参考にしてみてください。
- クレンジングは油性のメイク汚れを、洗顔は水性の汚れを取ることに特化したものを選ぶ。保湿や美白などの効果がプラスされているものは、その後に使用する化粧品の浸透を邪魔してしまうので避ける。
- 細胞間脂質(セラミド)や天然保湿因子(NMF)の働きをサポートするために、保湿成分であるセラミドやヒアルロン酸、コラーゲンなどが配合されている化粧水や美容液で補給する。
- 活性酸素を予防するために、抗酸化作用のあるビタミンC誘導体などが配合されている化粧水や美容液で補給する。
- 皮脂膜の働きをサポートするために、油性のセラミドなどが配合されている乳液やクリームで補給する。
- UVケア(紫外線対策)は一年中しっかりして、活性酸素や紫外線のダメージを予防する。
もちろん、6つの全てのステップを踏む必要はありません。
角質層のバリア機能をサポートするために必要な「保湿」と「抗酸化」ができていれば、省けるものは省いていいのです。
例えば、保湿と抗酸化作用のある成分が配合されている美容液であれば化粧水は省いていいですし、かなりな乾燥肌でなければ乳液やクリームもどちらかでいいです。
もっといえば、保湿と抗酸化がしっかりできるのであれば全て1本にまとめてあるオールインワン型のものでも大丈夫です。
でも、クレンジング、洗顔、UVケアは重要なので絶対に省かないでケアしてください。
6つのスキンケアについて詳しい記事がありますので、より深く理解したい場合はそちらを参考にしてください。
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まとめ