あなたは紫外線対策をしっかり1年中していますか?
夏だけでなく冬も、晴れの日だけでなく雨やくもりの日も、やっぱり紫外線は降り注いでいます。
ついつい油断してケアを怠っていると、紫外線の影響で肌はドンドン老化してしまいます。
肌は紫外線を浴びすぎてしまうとダメージを受け、シミやシワ、たるみなどの原因になるのです。
特に顔は常に肌がさらされているので、直接紫外線を受けています。
5年10年後も若々しくキレイな肌でいるために、紫外線が肌に与える影響についてしっかり理解し、日焼け止めの選び方や使い方をもう一度見直してみませんか?
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紫外線による肌への影響
紫外線とは太陽から地球に届く光線で、波長の長い順から「UV-A」「UV-B」「UV-C」の3種類あります。
でも、UV-Cはオゾン層など大気層に吸収されて地表までは届かないので、私達が意識しないといけない紫外線とはUV-AとUV-Bです。
UV-Aは地表に届く紫外線の約95%を占め、エネルギー的には弱くて浴びてもすぐに影響はありません。
でも波長が長いため浴びた量の20〜30%が肌の真皮まで届き、長時間浴びてしまうと真皮を作り調整している線維芽細胞にダメージを与え、シワやたるみの原因になってしまいます。
UV-Bはほとんどがオゾン層などの大気層に吸収され地表に届くのは約5%ですが、エネルギー的にはとても強くて即座に肌に炎症を起こします。
UV-Aほど波長は長くないものの肌の表皮まで到達し、多く浴びてしまうと日焼けや水ぶくれ、シミ、そばかす、乾燥、皮膚ガンなどの原因になります。
紫外線が肌に与える影響を簡単にまとめると…
- 紫外線を浴びると活性酸素が多く発生し、肌にダメージを与え老化を早める
- UV-Aによって真皮がダメージを受け、シワやたるみができる
- UV-Bによって表皮がダメージを受け、日焼けやシミができる
ということです。肌にとっては大きなダメージになりますので、しっかり予防しないといけません。
また、紫外線は夏だけ予防すればいいワケではありません。
冬もしっかり降り注いでいますし、雨やくもりの日も紫外線はあります。
しかも反射光などによって思っている以上に浴びています。
紫外線って結構厄介なんです。
紫外線については『ホントに知ってる?紫外線が与える肌への影響について』で詳しくまとめていますので、こちらで紫外線がいかに厄介なのかを是非知っていただき、紫外線対策の必要性を感じてください。
日焼け止めの種類と選び方
紫外線を予防するために、どんな対策をされていますか?
炎天下での外出には日傘や帽子などで予防しているという人も多いでしょう。
UV加工された日傘や帽子は効果的です。
でも、紫外線の届き方はとっても複雑です。
帽子や日傘などによって直達光(太陽から真っ直ぐ届く)の予防はできますが、散乱光(空気中で散乱する)や反射光(地面や建物などで反射する)により紫外線は想像以上に広がり、建物や地面にあたって跳ね返り、知らぬ間に浴びています。
帽子や日傘だけでは完全には防げません。
紫外線のダメージを予防するには、まず1年中しっかり日焼け止めを塗ることです。
特に顔は直接さらされているので、しっかり日焼け止めで紫外線から肌を守らなくてはいけません。
日焼け止めにも種類があるので、あなたの生活に合わせた日焼け止めを選びましょう。
不必要に強い日焼け止めを使っても肌にダメージを与えてしまいますし、弱すぎてもしっかり紫外線を防げません。その時々に合った日焼け止めを使い分けることも必要です。
まずは、日焼け止めにはどんな種類があるのかについてご説明します。
日焼け止めには使用されている成分により「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の2種類に分けられます。それぞれ簡単にまとめていきます。
紫外線吸収剤について
紫外線吸収剤は、紫外線を肌の表面で吸収し、化学反応で熱エネルギーに変えて肌の外へ放つことで紫外線の侵入を防ぎます。
紫外線吸収剤は、紫外線を防ぐ力はとても強く、無色透明で塗り心地や使用感もいいです。
なのですが、肌にはかなり負担になります。
肌の表面で化学反応をおこし紫外線を防ぐワケですから、肌が敏感な人は刺激を感じることもありますし、肌は乾燥しやすくなります。
また、化学反応のたびに吸収剤の分子が壊れていくので、こまめに塗り直さないと紫外線を防ぐ力が弱くなってしまいます。
朝塗ったからといって安心していられません。
もう一つの懸念としては、そもそもの化学変化に対する安全性や環境に与える影響などについてもハッキリしていない点です。
紫外線吸収剤の代表的な成分
紫外線吸収剤の代表的な成分は以下の通りです。
- UV-Aの吸収剤…ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ドロメトリゾールトリシロキサン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン(アボベンゾン)、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸 など
- UV-Bの吸収剤…メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、メトキシケイヒ酸オクチル、オキシベンゾン-3(オキシベンゾン)、オキシベンゾン-4(スルイソベンゾン) など
商品の多様化によって一概にはいえませんが、ローション、スプレー、ジェルタイプなどの多くが紫外線吸収剤でできています。
化粧下地にもなる日焼け止めも紫外線吸収剤のものが多いです。
紫外線散乱剤について
紫外線散乱剤は、紫外線を肌の表面で跳ね返すことで紫外線の侵入を防ぎます。
紫外線散乱剤は、紫外線吸収剤に比べ紫外線を防ぐ力は劣ります。
しかも紫外線散乱剤の成分は酸化チタンや酸化亜鉛などを酸化させた粉末や細かい粘土質の白い粉なので、配合量によって白浮きしたりベタついたりして塗り心地や使用感はあまりよくありません。
ですが、紫外線吸収剤のように肌の表面で化学反応を起こして肌に負担をかけることもなく、紫外線散乱剤に含まれる金属成分によって紫外線を跳ね返すだけなので光の種類も選ばずUV-AとUV-Bの両方を防ぎます。
また、紫外線吸収剤のように分子が壊れないので、触ったり汗をかいて取れたりしないかぎり塗り直しも必要ありません。
日焼け止めの開発も日々進んでおり、紫外線散乱剤特有の白浮きを抑えるナノ粒子の商品などもあります。
紫外線散乱剤の代表的な成分
紫外線散乱剤の代表的な成分は酸化チタンや酸化亜鉛などで、ファンデーションの白色顔料としても使われています。
商品の多様化によって一概にはいえませんが、クリームや乳液タイプなどの多くが紫外線散乱剤です。
紫外線吸収剤も紫外線散乱剤もそれぞれメリットとデメリットがあります。なので必要に応じて賢く使い分ける必要があります。
SPFやPAっていう表示の意味って?
日焼け止めの商品に表示されているSPFやPAの意味はご存じですか?
この表示を見れば、だいたい日焼け止めの強さがわかります。
簡単にザックリ説明すると、UV-Bをカットする力を表しているのがSPF、UV-Aをカットする力を表しているのがPAです。
出典:1年間紫外線量データ/資生堂「正しい紫外線対策をしよう」より
まずはSPFについて説明します。
UV-Bはエネルギーが強く、長時間浴びてしまうとドンドン肌が赤くなりヒリヒリとした炎症を引き起こします。
SPFはUV-Bを浴びてこの炎症が起きるまでの時間をどのくらい遅らせられるか、SPF10、20、30、40、50、50+ の6段階で示しています。
例えば、何も付けていない状態だと20分で炎症が起きる肌だと過程した場合、SPF20の日焼け止めを塗ると20倍の400分…6時間40分まで炎症するのを伸ばせるという意味になります。
ただ、このSPF値はメーカーの実験でかなり日焼け止めを厚塗りした状態で行われた結果です。
どれくらい厚塗りかというと、肌の1㎠あたりに日焼け止めを約2mg使用した状態なので、これ相当の量を塗っていないと正しい効果を実感できないのです。
実際に購入者が使用している日焼け止めの量は、ベタつきなどを嫌ってその4分の1くらいだといわれていますので、SPF値の5分の1程度の効果だと考えておいた方がいいでしょう。
さっきの例でいうと、理論上では6時間40分のばせますが、その5分の1で考えると実際には1時間20分くらいとなります。
なので外出時間の程度やその目的(通勤なのか、マリンスポーツをするのかなど)によってSPF値を決めたり、塗り直しをしましょう。
次にPAについて説明します。
UV-Aはエネルギーはそこまで強くないものの、波長が長く真皮まで到達してダメージを与えます。
シワやたるみの原因になるUV-Aをどの程度防げるのかを表しているのがPAです。
「+」…やや効果がある
「++」…効果がある
「+++」…非常に効果がある
「++++」…極めて効果が高い
…というように「+」の数によってUV-Aを防ぐ強さが分かるようになっています。
日焼け止めを選ぶ際に、どうしてもSPF値ばかり気にしてしまいがちですが、老化を進行させないためにもPAも重要なのでしっかりチェックしましょう。
SPFとPAの数値で悩んでしまう場合は、上の図の「SPFとPAの選び方」を参考にして、あなたの生活に合ったものを選ぶ目安にしてください。
曲がり角がオススメする日焼け止め
これまで見てきた通り、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤は一長一短。
紫外線をがっちり防ぎたいなら紫外線吸収剤ですし、肌の負担を考えると紫外線散乱剤の方がいい…。SPFとPAの値もどこまでカバーすればいいのか悩みます。
やはり必要に応じて使い分けした方が良いと思います。
日常生活であれば紫外線散乱剤ベースのものでSPF30、PA++以上で十分です。
長時間屋外にいたりレジャーを楽しむ場合は、紫外線吸収剤ベースのものでSPF50、PA++以上のものを使用したほうがいいです。
紫外線吸収剤の刺激が気になってしまう人は、先に肌に優しい紫外線散乱剤を塗って、その後に紫外線吸収剤を重ね塗りすれば、紫外線をカットする効果はUPしますし、紫外線吸収剤の刺激や乾燥の影響をある程度防げます。
でも、通常の生活であれば日焼け止めの上からメイクをしますよね。
その時パウダーファンデーションを使用すると紫外線をカットする効果がUPします。
パウダーファンデーションの色粉には、紫外線散乱剤と同じ成分の酸化チタンや酸化亜鉛が含まれており、紫外線カット効果があります。
紫外線は防ぎたいけど紫外線吸収剤をなるべく使いたくない人はパウダーファンデーションを併用することをオススメします。
紫外線カット効果のあるファンデージョンもありますが、紫外線吸収剤を含むものもあります。
この場合は、紫外線散乱剤の日焼け止めを塗った上から紫外線吸収剤を含むファンデーションを使うようにすると、吸収剤の刺激や乾燥の影響をある程度防げ紫外線をカットする効果もUPします。
正しい日焼け止めの使い方
【1】手のひらに乳液を適量とる
メーカーが奨める量を手のひらにとります。ベタつきを気にして量を少なくしてしまうと、顔全体に均一に塗れずムラになってしまったり、紫外線をカットする効果が低くなってしまいますので、使用量は守りましょう。
【2】顔全体にのばす
顔全体に中指と薬指を使って優しく丁寧にのばしていきます。
まずムラにならないように均等に塗ります。
そして紫外線があたってシミができやすい頬骨まわりを重ね塗りします。
【3】続いてパウダーファンデーションを塗る
日焼け止めの上からパウダーファンデーションを重ね塗りします。
重ね塗りすることでより紫外線をカットする効果がUPします。
実はパウダーファンデーションだけでも2時間程度の外出であれば十分紫外線をカットできる効果があります。
外出時に日焼け止めがない場合でもパウダーファンデーションをしっかり塗り直しておけば大丈夫です。
まとめ